上の帯=オルカンが投資している国/下の帯=そこを通じて持っている会社の例

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基本のき ⑤ 毎日の数字の読み方 20

なぜ、日付が1日ずれるのか

このサイトの記事の下には、毎日おなじ注意書きが出ています。「日付は1日ずれています」と。読み飛ばしている方が多いと思いますが、これは投資のニュースを読むうえで、かなり大事なところです。ここでまとめて説明します。

1. 世界の株式市場は、日本が寝ているあいだに動く

まず、時間の話から。

オルカンの中身は、約95%が外国の株です。そして外国の市場が開いているのは、日本の夜から朝にかけてです。

日本の株式市場日本時間の 朝9時 〜 午後3時半
ヨーロッパの市場日本時間の 夕方 〜 深夜
アメリカの市場日本時間の 夜10時半 〜 翌朝5時

オルカンの中でいちばん大きいのはアメリカです。つまり、オルカンの中身がもっとも激しく動いているのは、日本人が寝ている時間です。

2. だから、基準価額は「前の日の夜」を映している

投資信託の値段(基準価額)は、1日1回だけ決まります。株のように、その場でパッと変わるわけではありません。

そして、その計算に使われるのは「もう終わった市場の終値」です。まだ開いていない市場の値段は、使えません。

9月4日の基準価額に入っているのは、
9月3日の夜〜4日の朝に海外で起きたこと。

だから、こうなります。

担当者が「9月3日の夜〜9月4日の朝・海外市場の終値」の書類を「9月4日・基準価額」の箱に入れている。箱の外では別の人物が「9月4日の夜・ニュース」の新聞を持ち、「この値段には、まだ入らない」と説明している。下の札は「入るのは翌営業日・9月7日」。基準価額は投資信託の値段。時刻は日本時間。
同じ9月4日でも、基準価額が映すのは前の夜から朝の海外市場です。その日の夜のニュースは、まだ入っていません。

3. さらに、数字が出るのは「その日の夜」

もうひとつ、ずれる理由があります。基準価額の発表そのものが、後になるのです。

その日の朝〜昼まだ前の日の値段しか出ていない
その日の夕方〜夜その日の基準価額が確定・公表される
翌日の朝証券会社からのメールなどで手元に届く

このサイトも同じです。金曜の数字は、土曜の朝に出ます。だから土曜・日曜・月曜と、金曜ぶんの記事が3日間トップに出続けます。月曜の数字は、火曜の朝まで出ません。

土曜の朝・日曜・月曜の3場面で、同じ読者がタブレットの「金曜ぶん・記事」を指している。3日間とも同じ記事がトップに表示されることを、カレンダーと同じ画面で表現。下の説明は「金曜の数字は、土曜の朝に掲載」「月曜の数字は、火曜の朝に掲載」。
基準価額の日付と、記事が読める日は別です。金曜ぶんは土曜の朝に掲載され、土曜・日曜・月曜のトップに出続けます。

4. まとめると、二重にずれている

① 中身は「前の日の夜」の海外市場を映している
② その数字が手元に届くのは「翌朝」

この2つが重なるので、私たちが今日見ている数字は、実際にはもう少し前に起きたことの結果です。

数字が届くまでの2つの時間差を3場面で説明。前の日の夜〜その日の朝は海外市場の担当者が終値の書類を持ち、その日の夕方〜夜は計算担当者が電卓と書類で基準価額を計算して公表し、翌日の朝は読者がスマートフォンで届いた数字を見る。案内役の吹き出しは「見ている数字は、少し前の結果」。
海外市場の建物、基準価額の書類、朝に届くスマートフォンで、数字が届くまでの時間差を描きました。見ている数字は、少し前に起きたことの結果です。

5. ここがいちばん大事 ―― よくある間違い

投資の話でいちばんよく見かける間違いが、これです。

「今日、こんなニュースがあった。だから今日は下がった」
――このサイトが扱っている投資信託については、この書き方は正しくありません。

今日のニュースは、まだ今日の基準価額に入っていません。入るのは翌営業日です。

それでも、こういう説明はよく見かけます。なぜかというと、あとから理由をつけるのは、とても簡単だからです。下がった日には下がった理由が、上がった日には上がった理由が、いくらでも見つかります。時間の順番が合っているかどうかは、たいてい確かめられていません。

6. では、どう読めばいいのか

ここでも「こうすべきです」とは書きません。ただ、時間の順番を確かめる癖がつくと、記事の読み方が変わります。

このサイトが毎日おなじ注意書きを出しているのは、自分がその間違いを踏まないためでもあります。書いている側も、油断すると同じ穴に落ちます。

数字は、いつも少し過去のものです。それを知っておくだけで、慌てることが少し減ると思います。

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