上の帯=オルカンが投資している国/下の帯=そこを通じて持っている会社の例

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基本のき 13

指数とは何か ―― オルカンが合わせている「ものさし」

このサイトの毎日の表には、いちばん上に「世界の株(MSCI ACWI)」という行があります。MSCI ACWI は、指数と呼ばれるものの名前です。オルカンは、この指数と同じ動きをすることを目標にしています。(表に出している数字そのものは、指数の代わりの数字です。5章で書きます)では、指数とは何で、オルカンは実際どれくらい同じ動きをしてきたのか。公表されている記録で確かめました。

1. 指数は「ものさし」

世界には、株を売り買いできる会社が何万社もあります。1社ずつの値段を見ても、「世界の株は全体として上がったのか、下がったのか」は分かりません。

そこで、たくさんの会社の株の値段を、決まったルールでまとめて1つの数字にしたものが作られています。これが指数です。

学校でいえば、クラス全員のテストの点をまとめた「平均点」に近いものです。平均点が上がれば「クラス全体として点が上がった」と分かります。1人ずつの点は分かりませんが、全体の様子は1つの数字でつかめます。

ニュースで聞く「日経平均」も指数の1つです。指数は、何をまとめるかによって、いくつも種類があります。

2. オルカンが追いかけている指数

オルカンが目標にしている指数は、運用会社の月次レポートにこう書かれています。

MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)

長い名前ですが、分けて読むとこうなります。

月次レポートには、この指数は「MSCI Inc.が開発した株価指数で、世界の先進国・新興国の株式で構成されています」と説明されています。また、円に直す計算は運用会社がしているとも書かれています。

3. 指数そのものは、買えない

ここが大事なところです。指数は計算で出した数字なので、指数そのものを買うことはできません。平均点を買えないのと同じです。

そこで、指数と同じ中身になるように、実際に株を買って持つ投資信託が作られました。これをインデックスファンドといいます。オルカンはその1つです。

オルカンが自分で会社を選んでいないことは、オルカンの中身で書きました。選んでいるのは指数のルールで、オルカンはそれに合わせているだけです。

左の説明役が、会社の建物を描いた「指数のルール」の本を指す。右の担当者は、同じ建物が描かれた株のカードをオルカンのフォルダーにそろえる。本の横にはものさし。「全体の様子をまとめる」「ルールに合わせて株を持つ」「指数そのものは買えない」と説明。
指数は全体の様子を見るものさし。オルカンは、そのルールに合わせて実際に株を持ちます。

4. では、どれくらい同じに動いてきたか

目標は「指数と同じ動き」です。実際にどうだったかは、月次レポートに毎月のっています。2026年8月31日時点の数字を、そのまま並べます。

期間オルカン / 指数
1か月3.7% / 3.8%
3か月3.1% / 3.2%
6か月12.6% / 12.7%
1年33.1% / 33.1%
3年92.0% / 91.6%
設定から(2018年10月31日〜)289.1% / 287.4%

どの数字も、その期間ぜんぶでどれだけ増えたかです。1年あたりの数字ではありません(「3年 92.0%」は、3年間まとめて92.0%という意味です)。

約8年で、差は1.7ポイントです。短い期間ではオルカンが0.1ポイント下、長い期間ではオルカンのほうが少し上になっています。

なぜ長い期間ではオルカンのほうが上なのか、その理由は月次レポートには書かれていません。このサイトでは、理由を推測して書くことはしません。分かるのは「ぴったり同じではなく、少しずれる」という事実までです。

なお、基準価額は信託報酬を引いたあとの値です。指数のほうには、そうした費用はかかりません。

2人が過去の記録を開いて見比べる。2018年10月31日〜2026年8月31日のオルカンは+289.1%、指数は+287.4%。同じ大きさの左右のページに並べ、中央下に「差は1.7ポイント」、吹き出しに「理由は推測しない」と示す。将来の動きや優劣を示す図ではない。
4章の月次レポートの比較です。設定から2026年8月31日までの差は1.7ポイント。理由は推測していません。

5. このサイトの「世界の株」は、指数そのものではない

ここで、このサイト自身のことを正直に書いておきます。

毎日の表にある「世界の株(MSCI ACWI)」の数字は、指数そのものではありません。使っているのは、この指数に連動するように作られた、アメリカの上場投資信託(ETF)の値段です。名前はそのまま「ACWI」といいます。

このサイトは、指数そのものの毎日の値を自動で取る手段を持っていません。ETFの値段は毎日公開されていて取れるので、その代わりに使っています。

そして、この代わりの数字にはずれがあります。大きいのは次の点です。

6. そのずれは、8年でどれくらいになったか

設定日の2018年10月31日から2026年8月31日までを、このサイトと同じやり方で計算しました。使うのは、その日より前で、いちばん新しい値です(土日や休みをはさむと、2日以上前の値になります)。

ETFの値段だけ(円に直したもの)+237.8%
ETFに配当を足し戻したもの(円に直したもの)+290.3%
指数(月次レポートの数字)+287.4%
オルカンの基準価額+289.1%

計算に使った値は、ETFが67.99ドル(2018年10月30日)から161.09ドル(2026年8月28日)、ドル円が112.32円(2018年10月30日)から160.12円(2026年8月30日)、基準価額が10,000円から38,905円です。「配当を足し戻したもの」は、Yahoo Financeが出している調整後の値段を使いました。これは、受け取った配当でそのETFを買い足したとして計算し直した値段です(配当をただ足しただけの数字ではありません)。

値段だけで見ると +237.8%。オルカンは +289.1%。その差は約51ポイントあります。配当を足し戻すと +290.3% になり、オルカンとの差は約1ポイントまで縮まります。

このサイトの毎日の表で「世界の株」と「為替」を足しても、実際の動きにぴったり合わないことがあります。8年ぶんをまとめて見ると、ここで見たように「配当が入っていない」ことによる差がありました。それが1日ごとにどう出ているかまでは、この計算からは分かりません。合わない分を消さずに出しているのは、こうした説明しきれない部分があるからです。

配当を配らずに中で回していることは、分配金を出さない設計で書きました。

記録係が同じETFの2種類の記録を並べる。2018年10月31日〜2026年8月31日、どちらも円換算。左は「ETFの値段だけ」で+237.8%、配当のコインは記録の外。右は「配当を含めた記録」で+290.3%、株の証書と配当を持つ手が記録の中にある。コインは配当の記号で、金額や受取回数を表さない。
6章のETFについての2つの計算です。右は本文の「配当を足し戻したもの」(調整後の値段を使用)。指数やオルカンの数値との比較ではありません。

7. じゃあ、どう見ればいいのか

こうすべき、とは書きません。分かったことだけを並べます。

これは過去の記録です。これから先も同じように動くかどうかは、この数字からは分かりません。

8. まとめ

指数は、世界の株を1つの数字で見るための「ものさし」です。オルカンはそのものさしに合わせて作られていて、約8年の記録では、差は1.7ポイントでした。そしてこのサイトが毎日出している「世界の株」は、そのものさしの代わりの数字で、配当が入っていないことなどから、本物とはずれています。

数字の出どころ:オルカンと指数の成績・指数の説明は三菱UFJアセットマネジメントの月次レポート(作成基準日 2026年8月31日)。基準価額は投資信託協会の公表データ。ETFの値段とドル円はYahoo Financeの日足です。6章の +237.8% と +290.3% は、このサイトが計算した値です。

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