上の帯=オルカンが投資している国/下の帯=そこを通じて持っている会社の例

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基本のき 18

原油とオルカン ―― 原油が上がる日、オルカンはどっちに動いてきたか

2026年の9月から、週まとめには毎週のように原油が出てきました。100ドルを超えた週もあれば、89ドル台まで下がった週もあります。では、原油が上がった日、オルカンは上がってきたのか、下がってきたのか。設定からの記録で数えると、答えは年によって逆になっていました。

1. 原油の値段は、何を表しているか

ニュースで「原油」と言うときは、たいていアメリカの原油(WTI)の値段のことです。1バレル(約159リットル)あたり何ドルか、で表します。このサイトの週まとめでも、この値段を使っています。

原油は、ガソリンや電気、プラスチック、ものを運ぶための燃料など、多くのものの元になります。だから原油の値段は、世界中の会社のコストや、ものの値段(物価)につながっています。

オルカンの中には、石油の会社も、原油を使う側の会社も入っています。原油が上がると、得をする会社と損をする会社の両方があるのです。

2. 原油が大きく動いた日を全部数えると、少しだけ「同じ向き」

2018年11月から2026年10月5日まで、原油とオルカンの両方に値がある1,862日を並べました。オルカンに入る外国の株の値段は、おもに前の日の夜のものなので(なぜ日付が1日ずれるのか)、原油も前の日の夜の値段で組にしています。

原油が1日で +2%以上366日 → オルカンが上がった日 224日(61%)
原油が1日で -2%以下327日 → オルカンが下がった日 171日(52%)

原油が2%以上上がった日は、オルカンも上がった日のほうが少し多い。2%以上下がった日は、ほぼ半々です。全部まとめると、はっきりした関係は見えません。

3. 年ごとに分けると、向きが入れ替わっていた

ところが、年ごとに分けると、ちがう姿が出てきます。原油が1日で2%以上上がった日に、オルカンも上がった割合です。

2019年34日中 24日(71%)
2020年60日中 44日(73%)
2021年43日中 34日(79%)
2022年64日中 30日(47%)
2023年36日中 20日(56%)
2024年32日中 23日(72%)
2025年29日中 18日(62%)
2026年(10月5日まで)60日中 26日(43%)
3人の記録係が原油缶と地球儀の横で年別の記録を調べる。原油が1日で2%以上上がった日のうち、オルカンも上昇したのは2019年が34日中24日、2021年が43日中34日、2026年10月5日までが60日中26日。下の説明役は上下の記号がある札を持ち、「上がった割合は、年によって違う」と説明する。
原油が1日で2%以上上がった日のうち、オルカンも上がった日数です。2026年は10月5日までの記録です。

2019年から2021年は、原油が上がる日に、オルカンも上がる日が7割をこえていました。2026年は、半分を下回っています。

しかも2026年は、原油が2%以上上がった日が、10月5日までで60日あります。9か月あまりで、2020年(60日)の1年分と同じ数になり、2022年(64日)にも近づいています。ほかの年は29〜43日です。原油がよく動いた年でもあります。

4. 2026年7月からは、原油が上がった日にオルカンが下がることが多かった

2026年7月1日から10月5日までにしぼると、こうなります。

原油が +2%以上の日19日 → オルカンが下がった日 14日
原油が -2%以下の日13日 → オルカンが上がった日 7日/下がった日 6日

原油が大きく上がった日の、4日に3日ほどは、オルカンが下がっていました。2019年ごろとは、ちょうど逆の形です。いっぽう、原油が大きく下がった日は、上がった日と下がった日がほぼ半々でした。

たとえば9月11日。前の日の夜、原油は +6.69% 上がり、オルカンは -0.14% でした。9月2日も、原油 +5.20% に対してオルカン -0.44% です。

原油缶を持つ女性と地球儀を持つ男性が、2026年7月1日〜10月5日の記録を確認する。原油が1日で2%以上上昇した19日を19枚の札で示し、オルカンが下落した14日は青い下向き三角、残りの5日はティールの丸で表す。女性の吹き出しは「毎回ではないね」。
2026年7月1日〜10月5日の記録です。19枚の札は対象となった日数を表し、青い三角はオルカンが下落した14日、丸は残りの5日です。

5. なぜ、向きが入れ替わるのか

理由は、この計算からは分かりません。ここでは、報じられている見方を並べておきます。

どちらの説明も、あとからついたものです。このサイトは、値段(事実)と、報じられている見方を分けて置きます。「だからオルカンが下がった」とはつなげません。確かなのは、「原油が上がった日に、オルカンがどちらに動いたか」の数え方までです。
左の女性は原油缶と地球儀のある机で値段の記録を開き、「どう動いた?」と確認する。右の男性は別の机でニュースを読み、「なぜ、と言われた?」と考える。右側だけに「供給への不安」「利上げの見通し」の絵があり、左右を結ぶ矢印はない。下に「この記録だけでは、理由は分からない」と記す。
値段の記録と、報じられた見方を分けて読みます。この集計だけでは、値動きの理由は分かりません。

6. じゃあ、どう見ればいいのか

こう見るべき、とは書きません。分かったことだけを並べます。

これは過去の記録です。2027年がどちらの形になるかは、この数字からは分かりません。

7. まとめ

「原油が上がったら、オルカンはどうなる」に、決まった答えはありませんでした。同じ「原油が上がった」でも、年によって、オルカンの動きは逆になっていました。だから原油のニュースを見たときは、上がったか下がったかだけでなく、なぜ動いたと言われているのかまで見ておく。それでも、つなげて言い切ることはできない――記録が教えてくれるのは、そこまでです。

数字の出どころ:原油(WTI)はYahoo Financeの日ごとの終値(先物の期近)、基準価額は投資信託協会の公表データです。日数と割合は、2018年11月1日〜2026年10月5日のうち両方に値がある1,862日について、このサイトが計算した値です(原油は前の日の夜の値段で組にしています。原油に新しい値が無かった日は数えていません)。報じられている見方:Investing.com(2026年9月28日・原油高と利上げの見方)/CNBC(2026年10月1日・中東の供給不安)。2020年4月には原油の先物の値段が一時マイナスになり、その前後の動きは極端に大きくなっています(その期間も同じ計算で数えています)。オルカンが動かなかった日(前の日と同じ基準価額)は、上がった日にも下がった日にも数えていません。

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