上の帯=オルカンが投資している国/下の帯=そこを通じて持っている会社の例

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基本のき ① はじめに 1

投資とは何か ―― 同じ1万円を、預金とオルカンで約8年

「投資」という言葉は、よく聞きます。でも、銀行にお金を預けることと、どこがちがうのでしょうか。このサイトは「投資しよう」とも「やめておこう」とも書きません。そのかわり、同じ1万円を、預金に入れた場合と、オルカンを買った場合とで、約8年の記録を横に並べます。

1. 預金と投資は、約束がちがう

預金(銀行に預ける)預けたお金(元本)は、減らない約束。増える分(利息)は金利しだいで、この約8年はとても小さかった
投資(株や投資信託を買う)元本が減らない約束はない。値打ちが動くものを持つので、増えることも、減ることもある

投資は、会社の持ち分(株式)など、値打ちが上がったり下がったりするものに、お金を出すことです。会社がもうけを増やして値打ちが上がれば、持っている株の値打ちも上がります。反対に、値打ちが下がれば、出したお金より少なくなることもあります。

もうひとつ、ちがいがあります。銀行がつぶれたときのために、ふつうの預金は、1つの銀行ごとに1人あたり元本1,000万円とその利息まで守られるしくみがあります(預金保険制度)。投資信託は、このしくみの対象外です。

預金と投資を同じ大きさの面で比較。左の女の子は通帳を持ち、銀行とお金の箱の横に「元本が減らない約束」。右の男の子は株の証書を持ち、「元本の保証はない」と、赤の「増えることも」、青の「減ることも」をコインで示す。2人とも穏やかな表情。下に「預金保険には、対象と上限があります」。
預金と投資では、元本に関する約束がちがいます。コインは増減を表す記号で、金額や割合は表していません。

2. 同じ1万円、約8年でどうなったか

オルカンができた2018年10月31日に、1万円を使ったとします。2026年9月30日には、こうなっていました。

普通預金に入れた場合約10,041円(+41円)
オルカンを買った場合37,791円(+27,791円)

※どちらも税金を引く前です。預金は、日本銀行が公表している普通預金の平均の金利で、月ごとに計算した、おおよその値です(いちばん下の「数字の出どころ」)。オルカンは基準価額そのままです。

この約8年では、オルカンのほうが大きく増えていました。日本銀行の表で見られる2022年4月から2024年3月まで、普通預金の金利は0.001%〜0.002%でした。1万円を1年預けても、利息は1円にもなりません。2026年9月には0.322%まで上がっています。その金利が1年間変わらず、1万円を預けたままなら、1年で約32円です。

3. ただし、途中では1万円より減っていた

2章の数字は、「最後にどうなったか」だけです。途中も見ます。

オルカンが1万円を下回っていた日基準価額が出た日のうち91日(2018年11月21日〜2020年5月18日のあいだ)
いちばん少なかった日2020年3月24日の 8,102円(-18.98%)
預金が1万円を下回った日0日

2020年の春には、1万円が約8,100円になっていた日がありました。そこで売っていたら、その分は減ったままです。売らずに持っていた場合、この期間ではその後1万円を上回りましたが、必ずもとに戻るという決まりはありません。投資の「増えることも、減ることもある」は、こういうことです(過去、どれくらい下がったことがあるのか)。

男の子が開いた記録帳を見ている。オルカンの過去の記録として、2018年10月31日の1万円、途中で減った2020年3月24日の8,102円、2026年9月30日の37,791円を、日付つきの3つの枠に表示。値下がりの金額は青、値上がりした金額は赤。下に「これからも同じになるとは限りません」「金額は税引き前」。未来を示す線や矢印はない。
2018年10月31日に1万円を使った場合の、税引き前の過去の記録です。将来の金額を示すものではありません。

4. 預金の1万円は、「数」は減っていないが……

もうひとつ、ものの値段(物価)も見ておきます。総務省が出している消費者物価指数(ものやサービスの値段の平均)は、こう動きました。

2018年10月100.2
2026年8月114.3(+14.1%)

つまり、2018年10月に1万円で買えたものを、2026年8月に買うには、平均でおよそ11,400円かかる計算です。預金の1万円は、約10,041円になっていました。お金の「数」は減っていませんが、そのお金で買えるものの量は、平均で見ると少なくなっていたことになります(金利が動くと、なぜお金の値打ちが変わるのか)。

※物価は平均です。何をよく買うかによって、人ごとにちがいます。物価は2026年8月までの公表なので、2章の預金・オルカン(9月30日)とは1か月ずれています。

5. ★この数字を、どう受け取ってはいけないか

「投資しないと損」という意味ではありません。
「そのお金、いつ使う?」と、若い人が机でノートと鉛筆を持ち考えている。左は通学かばん、食料品、カレンダー、銀行、通帳で、近いうちに使うお金と「預金には、備える役目」を示す。右は株の証書、財布、大小2組のコインで、増えることも減ることもあることと「投資は、元本の保証なし」を示す。左右は同じ大きさ。下に「どちらにどれだけ置くかは、人それぞれ」。
お金を使う時期と、減る可能性を並べて考えるための絵です。コインの枚数は、金額や割合を表していません。

6. じゃあ、どう見ればいいのか

こうすべき、とは書きません。分かったことだけを並べます。

「増えることも、減ることもある」ものを持つのが投資で、「減らないかわりに、この約8年はほとんど増えなかった」のが預金です。どちらにどれだけ置くかは、そのお金をいつ使うかによって、人ごとにちがいます。

7. まとめ

投資とは、値打ちが動くものにお金を出して、その値打ちの増え減りを、自分で引き受けることです。預金と投資は、どちらが正しいかではなく、約束の中身がちがいます。このサイトの「基本のき」は、この先、その「値打ちが動くもの」の中身と、動き方を、オルカンの記録で1つずつ見ていきます。

数字の出どころ:オルカンの基準価額は投資信託協会の公表データ。普通預金の金利は日本銀行「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等」(月次、2022年4月〜2026年9月)。この表にない2022年3月以前は、2022年4月と同じ0.002%として計算しました(それより低くても、1万円で1円にも届かない差です)。預金の値は、毎月の金利の12分の1ずつ増えるとした、このサイトの計算です。物価は総務省統計局「消費者物価指数」(2020年基準・全国・総合)。預金保険のしくみは預金保険機構「保護の範囲」、投資信託が対象外であることは三菱UFJ銀行「預金保険制度について」によります。

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